昔講演した時にフィードバックを求めたら、学生から、90分の講義に集中し続けるのは難しいので、講演の合間合間に、質問の機会やブレイクタイムを設けてメリハリをつけてもらうと良いという声をもらったので、今回は私がドイツに駐在する中ではじめて知ったことを中心にアイスブレイクを準備
オンラインだが、講義動画を流しているのではなくリアルタイムで双方向の場なので、指名又は挙手して考えてもらい、能動的に参加してもらうことで、一つでも何か今後に役立つものを掴み取ってもらいやすい環境を整える
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本講義の開始にあたり:
一つでも何か今後に役立つものを本講義で学生の皆さんに掴み取ってもらいたいと思っています。
私自身の学生時代の経験を振り返ると、受動的に聴講するだけの講義より、質問する機会があったりと能動的な講義の方が良い記憶があります。
そのために、今回はアイスブレイククイズなど、能動的に参加できる機会を提供します
最後に時間を取りますが、質問や詳しく聞きたい点があれば、忘れないようにチャット欄にその都度書き込んで下さい。
異文化理解、グローバルビジネスという切り口での話が期待されていると理解していますが、皆さんにとっては少し先の話なので、就職活動、学生時代、社会人生活の話も含めてお伝えし、今後の学生生活の過ごし方のヒントになるようなものにしたいと思います。
アイスブレイク:
Q1. ドイツにないものは?
塾
部活
全国共通センター試験、大学の個別入試
コンビニ
地震
色紙を渡す文化
回答:全てない
★伝えたいメッセージ:上記の選択肢は、いづれも日本人として日本で生まれ育った人からするとその存在を疑わない所与の常識。しかしドイツにはいづれも存在しない。では、なぜ日本にはこれらが存在するのだろうか。生まれ育った場所を離れ、海外を学ぼう知ろうとしたら、逆に、自分達が当たり前だと思っていることに対して、問いを立てることになり、日本など自分自身の理解を深めるきっかけになる。異文化理解の醍醐味の一つ。尚、駅の改札もドイツにはないが、日本も田舎にはないところがある。塾や部活はプライベートの時間がなくなるので、ドイツでの導入は絶対に出来ないというのが現地の友人の声。
Q2. ドイツ語と日本語で同じ発音・意味のものは?
へえー
あー
んー
あっそう
回答:あっそう
★伝えたいメッセージ:言語学的にも偶然の一致。単なるトリビア。深いメッセージはない。「あっそう」と学生が反応してくれることを期待
Q3. 日本語になったドイツ語由来の言葉は?
回答例:
カルテ
レントゲン
リュック
メルヘン
ゲレンデ
アルバイト
アレルギー
ヴィルス
クリニック
グミ
★伝えたいメッセージ:医療系の単語が多く、明治維新以降ドイツから医学を学んだ日本歴史を感じられる。逆にドイツ語になった日本語は何か(俳句、腹切り、津波、侍、寿司、マンガ、ポケモン)
Q4. Yes, or No question ドイツ日常生活編
光熱費の毎月の支払額が、使用量が異なっても同じ
不在時は、近所の人に荷物が引き渡される
チップ(10%程度追加支払)が重要な収入源である
誕生日は、誕生日を迎えた本人が友人を招待してご馳走し祝う
クリニックや病院で当日支払いはない
大学の授業料は無料
サウナは混浴
引越し先の壁を賃貸でもペンキ塗り
デートは基本割り勘
ビーガンが増えてきている
無料のトイレはほとんどない
祝日はスーパー・薬局含め営業が禁止されている
水はカルキ(硬水)である
可愛くなりたい女性は皆無
回答:全てYes
★伝えたいメッセージ:重きを置いている価値観や文化・風習を知り、(自分にとって違和感を感じるものであっても相手にとって大切なものであり)尊重する。評価される価値観に違いがある。一つ一つ理由がある。価値観の物差し、元々自分にあった日本の眼鏡を世界のいろいろな都市に住む経験を重ねて(今回だとミュンヘンの眼鏡)色々と取り換えて見えるようにすると、より豊かな人生となる
例1:日本人からするとあまりよくないサービスだった場合になぜチップを支払うのかという発想になりがちだが、チップをもらう前提で基本給が組まれているので、そのような場合でも多少は支払うことが期待されており、知っておくことはトラブル回避となる。
例2:再配達がない仕組みは、ドイツらしく合理的であり、時間指定で再配達の日本は過剰サービスではないか。日本でも導入できるのではないか。
例3:日本では宗教分離と学んだが、バイエルン州ではカトリックの影響が政治に今も残っており、安息日の日曜日はスーパー含めて全て営業禁止。デパートで日曜にショッピングはありえない。日本では、宗教と政治はなぜ分離されたのだろうか、という問い