放送大学で単位取得検討

ミュンヘン工科大学の大学院の入学資格を得るため、放送大学で単位取得を検討

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どうなるか

GREのように無駄な準備にならないように精査

 

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経済政策(’22)

 

Economic Policy ('22)

主任講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)

【講義概要】
経済学では、経済政策はもっぱら市場では行いえないことがらを補完するとされている。また政策を設計する際の目標は、合理的な個人が効率的に幸福を追求することとされている。つまり市場も政策も、ともに個人の幸福追求の道具とみなされている。しかし自然環境や人間関係、文化伝統といった市場が前提とせざるをえない事柄は、いずれも道具や設計の対象にはなりえない。また不確実性が強いと、効率性の追求は幸福を引き下げかねない。それらをも考察の視野におさめるならば、経済政策はどのようなものになるだろうか。全15回で考察してみたい。

【授業の目標】
公共財や金融・財政政策、リスクについて再考し、それにもとづいて経済政策を見直す。

【履修上の留意点】

各回のテーマと授業内容

第1回 第Ⅰ部 市場を活用するための条件
「効率-公正」モデルから「不確実性-社会的規制」モデルへ


経済政策は「厚生経済学の基本定理」をもとに、それが達成されない場合の補正手段とされることが多いが、それは社会主義計画経済を想定した政策構想である。不確実性と社会・自然・文化といった市場外の共有資本を組み込んだ市場社会の経済政策はどのような構想をもつべきか。

【キーワード】
厚生経済学の基本定理、経済計算論争、漸進主義

執筆担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
放送担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
ゲスト:井上 彰(東京大学教授)

第2回 市場と共有資本
-社会・自然・文化-


生産要素のなかでももっとも本源的なものに、社会・自然・文化がある。社会関係資本・自然資本・文化資本を合わせて「共有資本」と呼ぶ。共有資本と市場が共存するにはどのような条件が必要か。

【キーワード】
コモンズ、景観利益、共有地の悲劇、日本の漁業、IQ

執筆担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
放送担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
ゲスト:槙 満信(鹿児島国際大学教授)

第3回 市場と競争


市場では注文を受けてではなく見込みで生産されるため、販売には不確実性がつきまとう。在庫を調整しつつ消費者の主観的な欲望に答えていくという経済観はミーゼス・ハイエクオーストリー学派が考案した。不確実性のもとで平等な市場競争を実現するにはどのような条件と限界があるか。

【キーワード】
見込み生産、独禁法、コンテスタビリティ、幼稚産業保護、金融規制

執筆担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
放送担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
ゲスト:原谷 直樹(群馬県立女子大准教授)

第4回 市場と参加


市場競争が平等に行われるための条件は、企業活動だけでなく労働に対しても開かれていなければならない。そのために識字・計算能力を中心とする基礎教育が必須であり、それを明治の初期に導入した日本は近代化に成功している。また、家庭における文化資本も学力には欠かせず、不足する場合には公的施設で補う必要がある。また、非正規雇用正規雇用に昇進されないのは不平等であり、対策が望まれる。

【キーワード】
義務教育、識字、参入障壁、文化資本文化施設、選抜、非正規雇用、雇用ポートフォリオ

執筆担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
放送担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
ゲスト:原谷 直樹(群馬県立女子大准教授)

第5回 第Ⅱ部 市場社会を補完する制度
社会保障


経済や社会には突発的な「危機」が生じ、それへの平等な備えとして公的福祉が必要になる。社会保険への強制加入が必要になるのは、保険者と被保険者との間で情報が非対称であるときに逆選択モラル・ハザードが起きるのを防ぐためだが、医療保険・年金ともに未納問題に悩まされている。

【キーワード】
社会保障、公的福祉、社会保険逆選択モラル・ハザード、強制加入、ミーンズ・テスト、医療保険、年金

執筆担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
放送担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
ゲスト:井上 彰(東京大学教授)

第6回 公共財


公共財には非競合性・非排除性という性格があり、そのせいで費用負担でただ乗りが起きやすい。そこで費用便益分析を施し税負担によって公共事業として供給されることがある。大震災のような危機に対しては国土強靱化が必須となるが、それは堤防のようなハード面だけでなく防災教育というソフト面も必要になる。ハード面にはさらに、共通資本としての自然や文化を損なわない配慮が求められる。

【キーワード】
競合性、排除性、クラブ財、コモンプール財、フリーライダー、費用便益分析、ナショナル・レジリエンス、公共財と共通資本の対立

執筆担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
放送担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
ゲスト:槙 満信(鹿児島国際大学教授)

第7回 外部性


市場活動が金銭を伴わない外部性を持つとき、効果が正であるものにメリット財がある。負であるものには交渉によって生産量を合意しうる迷惑行為と、受忍の限度外にある公害病や電柱があるが、被害の大きさや原因子との因果関係が明るみに出ると、権利の割り当てを政府が再配分する可能性がある。

【キーワード】
外部経済としてのメリット財、外部不経済、迷惑行為、受忍限度外、コースの定理、権利割り当て変更、無電柱化、水俣病

執筆担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
放送担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
ゲスト:槙 満信(鹿児島国際大学教授)

第8回 企業と倫理


外部不経済を制御する義務は、社会の基本的ルールとして企業に課される。しかし株式会社が有限責任であると、ルールを逸脱する可能性がある。資本家・債権者その他関係者のいずれが企業の無謀な行動を監視するかは、それぞれの責任の大きさによる。しかし原発事故のようにあってはならない事故を避けるには、経営者がモラル・ハザードを起こさないような罰則規定が求められる。

【キーワード】
社会の基本的ルール、株式会社、有限責任、資本充実の原則、所有と経営の分離、株式持ち合い、機関投資家Sox法原発事故

執筆担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
放送担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
ゲスト:井上 彰(東京大学教授)

第9回 第Ⅲ部 平時と危機、財政と金融
財政政策


財政は一般政府と公的企業、財政投融資などの複雑な収支から成っている。租税負担には、累進制をどれだけ認めるか、徴収の簡素化や厳正さをいかに確保するかで負の所得税付加価値税に期待がかけられてきた。しかし高齢化や避税行動によって財政赤字が累積しており、さらなる負担が予想されている。

【キーワード】
一般会計、特別会計財政投融資、租税原則、負の所得税付加価値税、財政危機、避税、プライマリー・バランス

執筆担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
放送担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
ゲスト:山本 崇広(駒澤大学非常勤講師)

第10回 金融政策


伝統的な金融政策は金利の操作を中心として中央銀行が行ってきた。しかしゼロ金利まで金利を下げても景気浮揚効果がないとして、日銀は世界に先駆けて量的緩和から量的・質的緩和(リフレ)政策へと舵を切った。しかしこれには誤投資を誘発する、非常事態からの「出口」がないなどの批判がある。

【キーワード】
中央銀行のバランスシート、イールド・カーブ、非伝統的金融政策、デフレ、フォワード・ガイダンス、出口問題

執筆担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
放送担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
ゲスト:山本 崇広(駒澤大学非常勤講師)

第11回 危機における財政政策と金融政策


経済政策が対象とする危機には、金融危機・財政危機・通貨危機からなる経済危機と大災害からの復興がある。経済危機は複合的になりがちで、プルーデンス政策により事前に備えそれでも勃発したなら財政・金融政策で総力を挙げて対応すべきである。復興においては個人財産の再建であっても支援すべきだが、人口縮小下では過剰になると逆効果の可能性がある。

【キーワード】
金融危機、財政危機、通貨危機プルーデンス政策、バジョット・ルール、災害復興、被災者生活再建支援法、企業の再建

執筆担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
放送担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
ゲスト:山本 崇広(駒澤大学非常勤講師)

第12回 国際経済政策


比較優位説は双方の国にとって貿易が経済状態を向上させると説くが、現実にはアヘン戦争など帝国主義戦争を通じて社会的規制を破壊しつつ世界に拡がった。現代の国際経済においては対外債権の増加を目標にしても、通貨価値によっては無駄になる可能性がある。開放経済においては、金融政策・相場の安定・資本移動の自由を両立させることができない点にも留意が必要になる。

【キーワード】
比較優位説、アヘン戦争、国際収支表、基軸通貨国特権、金本位制、ブレトンウッズ体制、開放経済のトリレンマ

執筆担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
放送担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
ゲスト:原谷 直樹(群馬県立女子大准教授)

第13回 第Ⅳ部 市場社会の変容と再生
市場と経済構造


市場競争は慣行をいかに形成するかを通じて行われる。戦後日本では高度成長期に裁量的金融政策を中核とする長期的に安定した経済システムが慣行として成立したが、政治的には裁量をルールに、経済的には構造改革によって解体された。しかしグローバリゼーションと国家主権、民主主義の三者は共存せず、社会的規制を中心に市場を埋め込むよう慣行は再編されるべきである。

【キーワード】
日本型経済システム、構造、裁量、透明化、トリクル・ダウン、政治的トリレンマ、市場の埋め込み

執筆担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
放送担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
ゲスト:寺川 隆一郎(帝京大学講師)

第14回 農業のゆくえ


農業の就労人口は日本では減り続けているが、それには戦後の農業保護政策がかかわっており、一律の減反政策は市場原理を損なってきた。また補助金や公共事業による地価上昇を狙った耕作放棄地も拡大してきた。農業を市場で育てるには多様性が必要であり、遺伝子組み換え作物有機農業が併存しうるためには、消費者が選択しうるよう情報開示を義務づけねばならない。

【キーワード】
食糧安全保障、ペティ・クラーク法則、農協、食糧管理法減反耕作放棄地、食の終焉、自然農法、情報開示義務

執筆担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
放送担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
ゲスト:寺川 隆一郎(帝京大学講師)

第15回 地方経済政策


戦後日本の地方自治は、「豊かさ・等しさ」を全国に拡げるのに効力を発揮した。しかし全国一律にサービスが行き渡ってから後は、地方分権によっても地域が個性を発揮できずに東京圏への人口移動が続いている。東京的なものの模倣によらず、地域の自然・社会・文化という共通資本を生かした地方創生が求められている。

【キーワード】
大合併、社会資本整備、ナショナル・ミニマム地方分権、足による投票、東京一極集中、東京化の失敗、共通資本による地方再生

執筆担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
放送担当講師名:松原 隆一郎(放送大学教授)
ゲスト:寺川 隆一郎(帝京大学講師)
メディア
ラジオ
放送時間
2024年度 [第2学期](日曜)
20:15~21:00
単位認定試験提出方法
Web
単位認定試験期間
2025/01/19 09:00 ~ 2025/01/27 17:00
学習センター試験日/時限
2025/01/21  6時限
 (15:35~16:25)
学部・院
大学院文化科学研究科(修士課程)
科目区分
(’13カリ) 
授業科目 社会経営科学プログラム    
科目コード
8931011
ナンバリング
 
単位数
2単位
単位認定試験平均点
2023年度2学期(63.4点)
2023年度1学期(87.8点)
インターネット配信
あり
改訂回
全15回
改訂内容
 
履修制限

 

 

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統計学(’19)

 

Statistics ('19)

主任講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)

【講義概要】
データの特徴を表現する記述的な統計手法については、すでに学習していることを前提として、次のステップである確率的なバラツキを考慮した統計解析の基本的な概念を深く理解したり、これから統計解析を実際に行ったりすることを目指す人々をターゲットとする。内容としては、母集団と標本の関係をベースにして、信頼区間による推定方法や統計的検定などの統計的推測の基本的な概念について詳しく解説する。さらに、回帰分析や因子分析などの多変量解析の手法の基本的な考えについて、その手法の特徴に焦点を当てて説明をする。

【授業の目標】
確率的なバラツキを把握するために不可欠な確率の基本的な性質やさまざまな確率モデルの特徴を把握する。そして、バラツキをもった現象に対して適切な確率モデルを選択し、統計的推測を行うことや、複雑な現象に対して統計モデルを活用して表現し、その特徴を見出すことができるようになることを目標とする。

【履修上の留意点】
あらかじめ「身近な統計」の内容を学習しておくことが望ましい。
※この科目は、自然と環境コース開設科目ですが、心理と教育コース・情報コースで共用科目となっています。

各回のテーマと授業内容

第1回 データの記述とデータのバラツキのモデル化


データの特徴を記述する方法について概説し、統計データに含まれるバラツキを把握するために必要な確率モデルや統計モデルについて概説する。

【キーワード】
記述統計、確率モデル、統計モデル、問題解決

執筆担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)
放送担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)

第2回 確率の基本性質


確率の基本的な性質を説明し、具体的な事象のバラツキを確率モデルを使って表現する。

【キーワード】
確率モデル、排反事象、事象の独立性、条件付き確率

執筆担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)
放送担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)

第3回 確率分布の捉え方


データのバラツキを把握するために必要な確率分布の概念とその特徴の把握の仕方について説明する。

【キーワード】
確率変数、確率分布表、累積分布関数、平均、分散、確率変数の和の分布

執筆担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)
放送担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)

第4回 2項分布モデルと割合の推定


2項分布モデルやそれを適用できる現象の特徴について解説し、このモデルの下での割合の信頼区間の構成方法について説明する。

【キーワード】
2値データ、2項分布、割合の推定、信頼区間

執筆担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)
放送担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)

第5回 多項分布モデルと統計的検定


多項分布モデルの特徴を解説し、クロス表解析などを例に、統計的な検定の基本的な考え方について説明する。

【キーワード】
クロス表、統計的検定、帰無仮説有意水準、p値

執筆担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)
放送担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)

第6回 ポアソン分布モデル


計数データに対する代表的なモデルであるポアソン分布モデルについて、その特徴や解析方法について説明する。

【キーワード】
平均、分散、散布度の検定、罹患率、標準化死亡率比

執筆担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)
放送担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)

第7回 正規分布モデル


連続的な測定データに対する代表的なモデルである正規分布モデルの特徴について説明する。

【キーワード】
尺度の変換、標準化、偏差値、独立な確率変数の和の分布

執筆担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)
放送担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)

第8回 正規分布モデルでの統計的推測


正規分布モデルでの標本分布の特徴を把握し、それに基づいた統計的推定の方法について説明する。

【キーワード】
平均の推定、分散の推定、カイ2乗分布、t分布、中心極限定理

執筆担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)
放送担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)

第9回 正規分布モデルでの群間の比較


正規分布モデルを仮定する複数の集団の比較に関連して、2群比較の方法や一元配置分散分析、多重比較法について説明する。

【キーワード】
2標本問題、t検定、分散分析表、F分布、多重比較法

執筆担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)
放送担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)

第10回 回帰分析


2つの連続変量の間の関係をつかむために必要な相関関係や直線による回帰分析の方法について説明する。

【キーワード】
相関係数、因果関係、寄与率、残差平方和、回帰平方和、全平方和、回帰直線

執筆担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)
放送担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)

第11回 重回帰分析


単回帰分析の拡張として重回帰分析を導入し、重回帰分析の特徴と、結果の解釈の仕方について説明する。

【キーワード】
相関係数、寄与率、多重線形性、分散分析表

執筆担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)
放送担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)

第12回 モデル選択


重回帰分析で用いられる変数を選択する方法について、典型的な4つの方法を説明する。

【キーワード】
ステップワイズ法、情報量基準、AIC、最尤法、クロスバリデーション法

執筆担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)
放送担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)

第13回 ロジスティック回帰分析


結果変数が2値の場合への重回帰分析の拡張としてロジスティック回帰分析について説明する。

【キーワード】
ロジット変換、オッズ比、モデルの適合度

執筆担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)
放送担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)

第14回 主成分分析と因子分析


多くの変数の間の関係を把握するための手法として、主成分分析や因子分析について説明し、その拡張でもある共分散構造分析についても簡単に触れることにする。

【キーワード】
主成分、因子、固有値、共分散分析、相関行列、因子数の選択

執筆担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)
放送担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)

第15回 複雑なデータと統計モデル


これまで説明してきた手法を利用して解析できる具体的なデータを紹介し、統計解析の流れや確率モデル、統計モデルの選択について考え、全体のまとめとする。

【キーワード】
問題解決、統計的な見方

執筆担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)
放送担当講師名:藤井 良宜(宮崎大学教授)
メディア
ラジオ
放送時間
2024年度 [第2学期](日曜)
16:30~17:15
単位認定試験提出方法
Web
単位認定試験期間
2025/01/19 09:00 ~ 2025/01/27 17:00
学習センター試験日/時限
2025/01/26  1時限
 (09:15~10:05)
学部・院
科目区分
(’24カリ) 
コース科目 専門科目 自然と環境  
科目コード
1562959
ナンバリング
320
単位数
2単位
単位認定試験平均点
2023年度2学期(74.1点)
2023年度1学期(70.1点)
インターネット配信
あり
改訂回
なし
改訂内容
 
履修制限
統計学(’13)の単位修得者は履修不可

 

 

 

 

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心理学統計法(’21)

 

Psychological Statistics ('21)

主任講師名:清水 裕士(関西学院大学教授)

【講義概要】
心理学で用いる統計的手法について、基礎的な理論から、実践的な分析手法まで解説する。具体的には、心理学で用いるデータの種類とその要約方法、推測統計学や統計的因果推論の理論的基礎、そして推測統計学による母集団の性質の推定を実際に行うためのノウハウについて解説を行う。

【授業の目標】
心理統計学の理論的な基礎、とくに推測統計学や統計的因果推論についての理論背景を理解し、そのうえで実際のデータ分析を行うことができるようになることを目標とする。具体的には、データの可視化や要約、相関係数や連関係数、平均値の推定、二つあるいはそれ以上の平均値差の推定、などについて実践できるようになることを目指す。

【履修上の留意点】
特になし。
※この科目は、心理と教育コース開設科目ですが、情報コースで共用科目となっています。

各回のテーマと授業内容

第1回 心理学統計法を学ぶにあたって


心理学統計法とはなにかについてその概要について理解することを目的とする。また、心理学でなぜ統計学を用いるのかを解説し、本講義で学習する範囲などを明確にする。さらに、本講義を受けるにあたっての注意点などについても説明する。

【キーワード】
データ、変数、記述統計学、推測統計学、因果推論、積み上げ式、数式の和

執筆担当講師名:清水 裕士
関西学院大学教授)
放送担当講師名:清水 裕士
関西学院大学教授)

第2回 データの尺度水準と可視化


心理学で用いるデータとは何か、変数の定義を解説し、データの種類、データを要約・可視化することの重要性を説明する。また具体的にデータを可視化する手法についていくつか示し、ソフトウェアを用いて図表を作成する方法を習得することを目的とする。

【キーワード】
尺度水準、量的データ、質的データ、可視化

執筆担当講師名:紀ノ定 保礼
静岡理工科大学准教授)
放送担当講師名:紀ノ定 保礼
静岡理工科大学准教授)

第3回 要約統計量


データを代表値や散布度によって要約する手法を解説する。データを要約することの重要性とともに、1つの代表値で要約することの限界についても触れる。具体的には平均値、中央値、最頻値、そして標準偏差、四分位偏差、範囲などの指標について説明する。

【キーワード】
要約、要約統計量、代表値、散布度

執筆担当講師名:紀ノ定 保礼
静岡理工科大学准教授)
放送担当講師名:紀ノ定 保礼
静岡理工科大学准教授)

第4回 2変数間の関係


2変数の関係について、図表などで視覚的に表現する方法と数値によって要約的に表現する方法について解説する。可視化する方法として散布図、クロス表を紹介する。また、数値によって要約する方法として、測定単位やクロス集計表のサイズといった2変数の関係の大きさとは関係のない要素によって変動する指標(共分散、χ2値)と、関係の大きさのみを反映する指標(相関係数、クラメールの連関係数)を紹介する。

【キーワード】
散布図、共分散、相関係数、クロス集計表、χ2値、クラメールの連関係数

執筆担当講師名:平川 真
広島大学講師)
放送担当講師名:平川 真
広島大学講師)

第5回 直線回帰


2変数の関係における一方向的な関係を記述する方法として、データに1次関数を当てはめる、回帰分析を解説する。回帰分析によって表される一方向的な関係は、必ずしも因果関係とは言えないことを説明し、「ある変数からある変数の影響を取り除いた部分」に注目することの重要性を解説する。

【キーワード】
回帰分析、回帰直線、決定係数、残差

執筆担当講師名:平川 真
広島大学講師)
放送担当講師名:平川 真
広島大学講師)

第6回 偏相関係数と因果効果


心理学実験で因果関係を知る方法について解説する。因果関係を知るにはどうすればいいか、具体的にどのようにデータを取得すればいいのかについて理解することを目指す。

【キーワード】
因果推論、疑似相関、交絡、共変量、偏相関係数、統制群と実験群、無作為割当、平均因果効果

執筆担当講師名:清水 裕士
関西学院大学教授)
放送担当講師名:清水 裕士
関西学院大学教授)

第7回 母集団と標本


推測統計学の基礎について解説する。そのために母集団と標本、確率など、推測統計学を理解するために必要な用語や数学的な概念の定義を理解することを目指す。また、標本抽出の考え方から、母集団の性質を標本から推測することの基本について学ぶ。

【キーワード】
推測統計学、母集団、標本、確率、確率変数、確率分布、無作為抽出、標本統計量、標本分布

執筆担当講師名:清水 裕士
関西学院大学教授)
放送担当講師名:清水 裕士
関西学院大学教授)

第8回 確率モデルを用いた区間推定の考え方


標本から母集団の性質を理解する枠組みを解説する。確率モデルとして正規分布を用いた母数の推論、とくに区間推定の考え方について理解することを目指す。

【キーワード】
確率モデル、正規分布、期待値、標準誤差、区間推定、信頼度、信頼区間

執筆担当講師名:清水 裕士
関西学院大学教授)
放送担当講師名:清水 裕士
関西学院大学教授)

第9回 母平均の区間推定


母分散がわからないときの母平均の信頼区間の推定方法を学ぶ。そのために、推定量と推定値の区別、推定量が持つ性質、t分布による区間推定の理解を目的とする。

【キーワード】
定量、推定値、不偏性、母分散が未知のときの区間推定、標準化、標準正規分布、t分布、t値、自由度

執筆担当講師名:清水 裕士
関西学院大学教授)
放送担当講師名:清水 裕士
関西学院大学教授)

第10回 2変数の関係を表す統計量の推定


2変数の関係を表す統計量、具体的には相関係数とクラメールの連関係数について、手元のデータの2変数の関係性から母集団における2変数の関係性を区間推定する方法を解説する。95%信頼区間について、相関係数を例にとり、その意味を解説する。

【キーワード】
相関係数、クラメールの連関係数、区間推定

執筆担当講師名:平川 真
広島大学講師)
放送担当講師名:平川 真
広島大学講師)

第11回 2条件の平均値の差の推定


心理学の研究において利用される頻度の高い、2条件の平均値の差の推定について解説する。データに対応がない場合と対応がある場合についてそれぞれ、2条件の平均値の差の区間推定および標準化平均値差の区間推定について解説する。

【キーワード】
2条件の平均値の差、標準化平均値差、区間推定

執筆担当講師名:平川 真
広島大学講師)
放送担当講師名:平川 真
広島大学講師)

第12回 統計的検定


統計的検定について解説する。統計的検定の考え方、帰無仮説と対立仮説の関係、検定の論理などについて理解することを目的とする。また、検定の使い所と注意点についても学ぶ。

【キーワード】
統計的検定、帰無仮説、対立仮説、検定統計量、帰無分布、棄却域、有意水準、p値、統計的誤りの確率、2群の平均値差の検定、無相関検定、独立性の検定

執筆担当講師名:清水 裕士
関西学院大学教授)
放送担当講師名:清水 裕士
関西学院大学教授)

第13回 3つ以上の平均値差の検定


3群以上の間で平均値の差を検定する方法について解説する。検定の多重性の問題を説明したのち、分散分析を利用した平均値差の検定方法を説明する。

【キーワード】
検定の繰り返し、有意水準の調整、分散分析、F分布

執筆担当講師名:紀ノ定 保礼
静岡理工科大学准教授)
放送担当講師名:紀ノ定 保礼
静岡理工科大学准教授)

第14回 対応のある3つ以上の平均値差の検定


対応のある3条件以上の間で平均値の差を検定する方法について解説する。分散分析を利用して条件間で平均値差の検定を行う方法を説明する。また、多重比較によりどの条件間に差が認められるか検定する方法を紹介する。

【キーワード】
分散分析、F分布、多重比較、球面性の仮定

執筆担当講師名:紀ノ定 保礼
静岡理工科大学准教授)
放送担当講師名:紀ノ定 保礼
静岡理工科大学准教授)

第15回 統計的分析の注意点


本講義で解説した手法を復習しながら、適切な統計分析を行うための注意点について解説する。統計分析の過程が満たされないときにどのような問題が生じるのかを理解することを目的とする。

【キーワード】
確率モデルの仮定、独立同分布の仮定、等分散の仮定、球面性の仮定、統計的検定の誤用、p hacking、HARKing

執筆担当講師名:清水 裕士
関西学院大学教授)
放送担当講師名:清水 裕士
関西学院大学教授)

 

メディア
テレビ
放送時間
2024年度 [第2学期](木曜)
18:45~19:30
単位認定試験提出方法
Web
単位認定試験期間
2025/01/19 09:00 ~ 2025/01/27 17:00
学習センター試験日/時限
2025/01/24  6時限
 (15:35~16:25)
学部・院
科目区分
(’24カリ) 
コース科目 専門科目 心理と教育  
科目コード
1529510
ナンバリング
320
単位数
2単位
単位認定試験平均点
2023年度2学期(78.8点)
2023年度1学期(67.3点)
インターネット配信
あり
改訂回
なし
改訂内容
 
履修制限

 

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社会統計学入門(’24)

 

Introduction to Social Statistics('24)

主任講師名:林 拓也(奈良女子大学教授)

【講義概要】
現代社会において、それぞれの社会の実態や人々の行動・意識を明らかにすることを目的とした社会調査が数多く行われ、それに基づく分析結果がさまざまなメディアを通して提示されている。本講義では、社会調査に基づく分析結果を読みとるために必要となる統計学の基礎的な知識とともに、自分で分析を行おうと考えている履修者に対する分析の実践的側面も考慮した基本的な分析手法を扱う。 具体的には、データの基礎集計、標本に基づく推測統計、2変数の関連分析、他変数を統制した関連分析について解説していく。講義の中では、実際のデータや分析例を紹介しつつ、必要に応じて統計量の計算手順も紹介していく。

【授業の目標】
履修者が、社会調査に基づく分析結果を読み取るために必要な基礎知識を習得すること、およびいくつかの分析技法を学習することを通して、自らがデータ分析を行うときに、どのような方法や手順ですすめていくかの指針を得ることを目標とする。

【履修上の留意点】
本講義は、社会調査により得られたデータの分析を扱うので、「社会調査の基礎」(学部開設科目)を学んでおくことが望ましい。また、講義の中では、実際のデータに基づいて計算を行うことも多いので、あらかじめ電卓(平方根√の計算ができるもの)を用意しておくこと。

※この科目は、2016年度以降のカリキュラムの方においては社会と産業コース開設科目ですが、生活と福祉コース、心理と教育コース、情報コースで共用科目となっています。

各回のテーマと授業内容

第1回 社会調査のデータと統計分析の考え方


社会調査に基づいて得られたデータを、統計分析にかけることによってどのようなことが明らかになるかについて、大まかなイメージをつかむ。また、本講義の構成と学習の指針について概説し、以降の各回の位置づけを確認する。

【キーワード】
社会調査、社会統計学、統計データ

執筆担当講師名:林 拓也(奈良女子大学教授)
放送担当講師名:林 拓也(奈良女子大学教授)

第2回 データの基礎集計(1):変数の分布を記述する


社会調査によって得られたデータは、それぞれを変数として分析に用いる。そこで、今回はまず、変数にはどのような性質があるのか学習する。それを踏まえ、それぞれの変数の分布状態を記述する方法を解説する。

【キーワード】
変数の種類、度数分布表、グラフ

執筆担当講師名:石田 光規(早稲田大学教授)
放送担当講師名:石田 光規(早稲田大学教授)

第3回 データの基礎集計(2):分布の中心、散らばりを測定する


度数分布を統計量を用いて記述する方法を学ぶ。まず、変数の分布の中心を表す代表値(最頻値、中央値、平均値)について学習し、次に、分布の散らばり具合を表す分散、標準偏差について学習する。最後に、分布における固有の観測値の位置を表すz得点について理解する。

【キーワード】
最頻値、中央値、平均値、分散、標準偏差、z得点

執筆担当講師名:石田 光規(早稲田大学教授)
放送担当講師名:石田 光規(早稲田大学教授)

第4回 標本に基づく推測統計(1):標本抽出と標本分布


標本調査から得られたデータが、その標本の抽出元である母集団における値(母数)とどのような関係にあるかを学ぶ。標本平均・標本比率といった統計量の分布(標本分布)と、それが特定の確率分布(正規分布など)に近似することを解説する。

【キーワード】
母集団と標本、標本分布、正規分布、t分布

執筆担当講師名:林 拓也(奈良女子大学教授)
放送担当講師名:林 拓也(奈良女子大学教授)

第5回 標本に基づく推測統計(2):統計的推定


標本調査のデータに基づいて、標本の抽出元である母集団の値(母数)を推定する方法を学ぶ。正規分布にしたがう標本平均・標本比率を例に、母数の点推定と区間推定の考え方、信頼区間の計算手順を確認する。

【キーワード】
点推定、区間推定、信頼区間

執筆担当講師名:林 拓也(奈良女子大学教授)
放送担当講師名:林 拓也(奈良女子大学教授)

第6回 標本に基づく推測統計(3):統計的検定


標本調査データに基づく仮説検定の考え方について学ぶ。帰無仮説と対立仮説、有意水準などについて解説しつつ、1変数の比率や平均値の検定の手順を確認していく。

【キーワード】
検定、帰無仮説と対立仮説、有意水準、Z検定、t検定

執筆担当講師名:林 拓也(奈良女子大学教授)
放送担当講師名:林 拓也(奈良女子大学教授)

第7回 グループ間の平均の差の検定(1):Z検定・t検定


標本調査データにおける2グループ間の平均値の差を検討する方法について学ぶ。そのさい、標準誤差が既知の場合および未知の場合の差の検定について学び、検定の方法について簡単に解説する。

【キーワード】
平均値の差の検定、両側検定と片側検定、Z検定、t検定

執筆担当講師名:石田 光規(早稲田大学教授)
放送担当講師名:石田 光規(早稲田大学教授)

第8回 グループ間の平均の差の検定(2):分散分析とF検定


3グループ以上の平均値の差を検定する際に用いる方法について学ぶ。分散分析では、データ全体の平方和を群間平方和と群内平方和に分解する。それらの比がF分布にしたがうことを応用したF検定の手順を確認する。

【キーワード】
平均値の差の検定、分散分析、F検定

執筆担当講師名:林 拓也(奈良女子大学教授)
放送担当講師名:林 拓也(奈良女子大学教授)

第9回 離散変数間の関連(1):クロス集計表と独立性の検定


離散変数どうしの関連を検討する際に用いられるクロス集計表の原理を理解するとともに、2つの離散変数の間の関連性の統計的検定について学習する。 

【キーワード】
クロス集計表、独立性の検定

執筆担当講師名:田辺 俊介(早稲田大学教授)
放送担当講師名:田辺 俊介(早稲田大学教授)

第10回 離散変数間の関連(2):関連係数と多重クロス集計表


離散変数間の関連の強さを表す係数(クラメールの連関係数など)について学ぶ。また、追加する変数の値ごとにクロス集計表を作る多重クロス集計表の原理を知ることを通じて変数を「統制」するという考え方とともに、追加する変数としての第3変数の効果の種別を学ぶ。

【キーワード】
クラメールの連関係数、ファイ係数、統制、多重クロス集計表

執筆担当講師名:田辺 俊介(早稲田大学教授)
放送担当講師名:田辺 俊介(早稲田大学教授)

第11回 連続変数間の関連(1):ピアソンの積率相関係数


2つの連続変数の間の関連の検討方法を学ぶ。関連性の形を確認するための散布図と、直線的関連の強さを示すピアソンの積率相関係数について、その原理と検定方法について学習する。

【キーワード】
散布図、共分散、積率相関係数

執筆担当講師名:田辺 俊介(早稲田大学教授)
放送担当講師名:田辺 俊介(早稲田大学教授)

第12回 連続変数間の関連(2):さまざまな相関係数


相関係数のもつ問題点を解決するための発展的な方法として、層別相関と偏相関係数の原理と性質について学ぶ。さらにピアソンの積率相関係数の問題(はずれ値の影響など)に対処できる順位相関係数の基本的原理や特性を理解する。

【キーワード】
層別相関、偏相関係数、順位相関係数

執筆担当講師名:田辺 俊介(早稲田大学教授)
放送担当講師名:田辺 俊介(早稲田大学教授)

第13回 回帰分析(1):回帰分析の基礎


2つの連続変数を使い、一方の変数からもう一方の変数を予測したり、変数間の関連をモデル化する手法である回帰分析の考え方と基礎を学ぶ。またデータの事例を用い、予測のための回帰直線、それを推定する原理(最小二乗法)、回帰係数の検定について解説する。

【キーワード】
回帰直線、回帰式、回帰係数と定数、最小二乗法

執筆担当講師名:田辺 俊介(早稲田大学教授)
放送担当講師名:田辺 俊介(早稲田大学教授)

第14回 回帰分析(2):回帰分析の応用


回帰分析の応用的な方法について学ぶ。離散変数を扱うときに、元にカテゴリーに0/1の値を割り当てるダミー変数、複数の独立変数を同時に扱う重回帰分析、そして回帰分析による予測がどの程度の精度をもつかを評価する決定係数について解説する。

【キーワード】
ダミー変数、重回帰分析、決定係数

執筆担当講師名:林 拓也(奈良女子大学教授)
放送担当講師名:林 拓也(奈良女子大学教授)

第15回 講義のまとめと発展学習


これまでの学習内容をまとめつつ、社会調査データに基づき、どのような手順で分析をすすめていくかについて検討を加える。また、さらなる発展的な学習にあたって、いくつかの多変量解析の手法を紹介する。

【キーワード】
計量社会学、多変量解析

執筆担当講師名:林 拓也(奈良女子大学教授)
放送担当講師名:林 拓也(奈良女子大学教授)

 

メディア
ラジオ
放送時間
2024年度 [第2学期](日曜)
06:00~06:45
単位認定試験提出方法
Web
単位認定試験期間
2025/01/19 09:00 ~ 2025/01/27 17:00
学習センター試験日/時限
2025/01/25  4時限
 (13:15~14:05)
学部・院
科目区分
(’24カリ) 
コース科目 導入科目 社会と産業  
科目コード
1730185
ナンバリング
220
単位数
2単位
単位認定試験平均点
 
インターネット配信
あり
改訂回
なし
改訂内容
 
履修制限
社会統計学入門(’18)の単位修得者は履修不可
社会統計学入門(’12)の単位修得者は履修不可

 

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メディア
テレビ
放送時間
2024年度 [第2学期](火曜)
03:00~03:45
単位認定試験提出方法
Web
単位認定試験期間
2025/01/19 09:00 ~ 2025/01/27 17:00
学習センター試験日/時限
2025/01/22  6時限
 (15:35~16:25)
学部・院
科目区分
(’24カリ) 
コース科目 導入科目 社会と産業  
科目コード
1730100
ナンバリング
210
単位数
2単位
単位認定試験平均点
2023年度2学期(88点)
2023年度1学期(86.1点)
インターネット配信
あり
改訂回
第1.6.7.8.13.14.15回
改訂内容
 
履修制限
社会調査の基礎(’15)の単位修得者は履修不可

 

 

社会調査の基礎(’19)

 

The Basic Methods of Social Research ('19)

主任講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)、山口 恵子(東京学芸大学教授)

【講義概要】
社会調査に関する基本的事項(社会調査の目的、歴史、方法論、各種調査方法とその長所短所、調査倫理など)を学習する。卒業研究や修士課程での修士論文作成のために、あるいは職務や市民活動などの中で社会調査を行おうとする学生に対し、問題関心や目的に沿った的確な方法で適切に調査を実施し、分析し、結果をまとめるための基本的な考え方を習得してもらうことを特に念頭に置いている。

【授業の目標】
社会調査に関する基本的事項(社会調査の目的、歴史、方法論、各種調査方法とその長所短所、調査倫理など)を身につけることを目標とする。

【履修上の留意点】
社会調査の基本的な考え方や、各種の調査方法の長所・短所、留意点(どのような場合にどのような方法で調査を行うのが適切で、どのような限界があるのか)などについて、できるだけ幅広く解説します。量的調査の技法についてより深く学びたい場合は、「社会統計学入門('24)」やその他の統計学に関する科目なども活用してください。
※この科目は、2016年度以降のカリキュラムの方においては社会と産業コース開設科目ですが、生活と福祉コース・心理と教育コースで共用科目となっています。

各回のテーマと授業内容

第1回 社会調査とは何か


社会調査は、「調べる」という営みのうちの一つであるが、「調べる」こと一般とはいくつかの点において区別される特別な営みである。この回では、社会調査という営みの固有の特徴を理解した上で、社会調査の大まかな種類や、社会調査について学ぶことの意味について学習する。

【キーワード】
社会調査の定義、第一次資料/第二次資料、調査リテラシー

執筆担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)
放送担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)

第2回 社会調査の歴史


社会調査の歴史は、社会の多様で複雑な現実をとらえようとしてなされてきた試行錯誤と発展の歴史でもある。この回では、そうした試行錯誤の中から、いくつかの調査や試行を採り上げ、社会調査の発展の上で果たした意味について学習する。

【キーワード】
社会問題、参与観察、エスノグラフィー、多変量解析

執筆担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)
放送担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)

第3回 研究と社会調査


社会調査は研究の一部をなすが、全てではない。この回では、研究という一連の営みの中で社会調査が占める位置、仮説の種類や、仮説を検証するということの意味などについて学習する。

【キーワード】
記述と説明、探索型調査と仮説検証型調査、理論仮説と作業仮説、独立変数と従属変数

執筆担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)
放送担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)

第4回 社会調査の対象と方法


ひとくちに社会調査といっても、その方法は一つではないし、それによって集められるデータの性質も異なる。どのような方法を用いるのかは、調査の目的に応じて選択される。この回では、調査の方法について大きく量的調査、質的調査に区分した上で、それぞれの長所・短所などについて学習する。

【キーワード】
質的調査、量的調査

執筆担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)
放送担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)

第5回 既存の資料・データの収集と活用


自ら調査を企画・実施しようとする調査を有意義なものとするためには、既存の資料やデータを収集・読解することが非常に重要となる。この回では、既存資料の探索・収集の方法やその意味、社会調査のデータ・アーカイブの活用可能性などについて学習する。

【キーワード】
先行研究、既存資料、データ・アーカイブ

執筆担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)
放送担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)

第6回 質的調査(1)
質的調査の種類と考え方


この回では、質的調査の基本的な考え方について学習する。質的調査の特徴やそのさまざまな種類(フィールドワーク、参与観察、聞き取り調査等)について解説するとともに、完成物としてのエスノグラフィーを紹介する。また、調査倫理についても確認する。

【キーワード】
質的データ、フィールドワーク、ライフヒストリーエスノグラフィー、調査倫理

執筆担当講師名:山口 恵子(東京学芸大学教授)
放送担当講師名:山口 恵子(東京学芸大学教授)
北川 由紀彦(放送大学教授)

第7回 質的調査(2)
インタビュー調査


この回では、インタビュー調査の種類や一連のプロセス(アポイントメント、インタビュー、トランスクリプトづくり)などの具体的な方法について学習する。またインタビュー実施中の注意点について解説する。

【キーワード】
インタビュー、半構造化インタビュー、オープンエンドな質問、トランスクリプト

執筆担当講師名:山口 恵子(東京学芸大学教授)
放送担当講師名:山口 恵子(東京学芸大学教授)

第8回 質的調査(3)
参与観察とフィールドワーク


この回では、参与観察とフィールドワークについて具体的に学習する。メモの取り方や、フィールドワークによって得られたデータ(「語り」など)をフィールドノートに記す方法、またデータの整理・分析の方法について学ぶ。

【キーワード】
観察、参与観察、メモ、フィールドノート、オープン・コーディング

執筆担当講師名:山口 恵子(東京学芸大学教授)
放送担当講師名:山口 恵子(東京学芸大学教授)

第9回 量的調査(1)
調査の手順


量的調査においては、実際の調査(実査)の前の段階で準備しておく事柄が相対的に多く、また、調査員を使って行うことにともなう注意事項も多い。この回では、量的調査について調査全体の手順と、それぞれの段階で考慮すべき事項等について学習する。

【キーワード】
調査員、インストラクション、調査員の手引き、現地本部

執筆担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)
放送担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)

第10回 量的調査(2)
母集団と標本


社会調査において、全数調査を実施することが困難な場合には母集団からその「縮図」となるような標本を抽出して、その標本に対して調査が実施される。この回では、母集団から標本を抽出する際の各種の方法と留意点、母集団と標本との関係などについて学習する。

【キーワード】
母集団、標本抽出、有意抽出法、無作為抽出法、標本抽出台帳

執筆担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)
放送担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)

第11回 量的調査(3)
調査票の作成


量的調査では調査票を用いて調査を行うが、限られた紙幅の中で必要な質問項目を網羅し、かつ、回答を的確に引き出すためには、さまざまな注意が必要になる。この回では、調査票の構成、質問項目の設定、質問文を作成する際の留意点について学習する。

【キーワード】
調査票、選択肢形式、自由回答形式、量的変数、質的変数、ダブルバーレル質問、ステレオタイプ、バイアス質問、キャリーオーバー効果

執筆担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)
放送担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)

第12回 量的調査(4)
調査票の点検とデータ作成


量的調査を行なって回収された調査票は、そのままでは分析できない。回答内容を点検し、一定の規則に沿ってコードに置き換え、矛盾がなく分析に耐えるような行列データを作成する作業が必要になる。この回では、調査票を回収してから実際の分析にとりかかるまでの間に必要となる一連の作業の実際と注意点について学習する。

【キーワード】
エディティング、コーディング、クリーニング

執筆担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)
放送担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)

第13回 量的調査(5)
変数間の関係を把握する


調査データの具体的な分析は、データの特徴を把握した上で、具体的な変数間の関係についての検討という順番で進められる。この回では、変数の種類について確認した上で、データの基本的な特徴を把握する方法、特定の変数間の関係を把握するための方法、2変数間の関係についてより詳しく検討するための方法について学習する。

【キーワード】
離散変数、連続変数、統計量、疑似相関、エラボレーション、媒介関係

執筆担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)
放送担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)

第14回 量的調査(6)
母集団を推測する


社会調査では、標本調査の結果得られたデータから母集団の特徴を推測することがよく行なわれる。この回では、記述統計と推測統計の違いを確認した上で、統計的推定と統計的検定という2つの推測の方法について、基本的な考え方を学習する。

【キーワード】
記述統計、推測統計、統計的検定、帰無仮説、対立仮説、有意水準

執筆担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)
放送担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)

第15回 社会調査と現代社


社会調査は、現代社会に欠かせない営みであるが、一方では、そのあり方自体も問われている。この回では、社会調査の報告書の作成の仕方、社会調査における回収率の低下と調査拒否という問題とその背景、社会調査を行なう際に求められる調査倫理について学習する。

【キーワード】
調査報告書、調査拒否、調査倫理

執筆担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)
放送担当講師名:北川 由紀彦(放送大学教授)

 

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メディア
テレビ
放送時間
2024年度 [第2学期](金曜)
17:15~18:00
単位認定試験提出方法
Web
単位認定試験期間
2025/01/19 09:00 ~ 2025/01/27 17:00
学習センター試験日/時限
2025/01/21  7時限
 (16:45~17:35)
学部・院
科目区分
(’24カリ) 
コース科目 専門科目 情報  
科目コード
1570390
ナンバリング
320
単位数
2単位
単位認定試験平均点
2023年度2学期(74.3点)
2023年度1学期(69.4点)
インターネット配信
あり
改訂回
全15回
改訂内容
 
履修制限
情報機器利用者の調査法(’12)の単位修得者は履修不可
ユーザ調査法(’16)の単位修得者は履修不可

 

ユーザ調査法(’20)

 

User Survey and Research Methods ('20)

主任講師名:高橋 秀明(放送大学教授)

【講義概要】
コンピュータやインターネットが普及するにつれて、私たちはさまざまなハードウェアやソフトウェア、サービス、そしてシステムに取り巻かれて生活するようになった。こうしたものを私たちにとって便利で使いやすいものとするためには、まず、それらを利用する情報機器利用者(ユーザ)についての的確な理解を得ることが大切であり、そうした情報を得たうえでシステムの設計を行うことが必要である。本科目では、そのための調査法を多面的に取扱い、情報学のための研究方法の基礎として位置づける。

【授業の目標】
コンピュータやインターネットの技術をつかってハードウェアやソフトウェアなどの設計(たとえばウェブサイトの設計など)を行うとき、それを利用する情報機器利用者(ユーザ)について、その特性やニーズ、利用状況を的確に把握したうえで、使いやすく有用性の高いものづくりを進めてゆく方法論について理解し、実際にその方法を利用して情報システムの設計に取り組めるようにする。

【履修上の留意点】
この科目では、心理学的な概念や手法を利用することが多いので、受講者は、「心理学研究法」「知覚・認知心理学」などを受講しておくことが望ましい。また、統計的な手法を利用することもあるので「身近な統計」「心理学統計法('21)」を受講しておくことも望ましい。なお、「情報機器利用者の調査法('12)」「ユーザ調査法('16)」の既修者は単位としては認められない。
※この科目は、情報コース開設科目ですが、心理と教育コースで共用科目となっています。

各回のテーマと授業内容

第1回 ユーザを知る1:考え方(1)


・使いにくい、分かりにくい情報機器は、情報機器の利用者(ユーザ)のことを考えずに開発されたことが大きな原因であることを理解する。
・情報機器のユーザについてきちんと調べてからものづくりをするという、人間中心設計の考え方の必要性を理解する。
・ユーザ調査法が認知心理学の研究法を応用していることを理解すると同時に、ユーザを調査する際の注意点を理解する。

【キーワード】
ユーザ、使いやすさ(ユーザビリティ)、人間中心設計、認知心理学

執筆担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)
放送担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)

第2回 ユーザを知る2:考え方(2)


・情報機器のユーザを知ることは、本来的に困難であることを理解する。
・ユーザについて考える際には、認知心理学における人間についての捉え方が参考になることを理解する。

【キーワード】
内観、人間工学、情報処理論的認知心理学、状況論、社会・文化的アプローチ、生態心理学

執筆担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)
放送担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)

第3回 ユーザを知る3:人間の多様性、そして環境の多様性


・ユーザを知ることが困難であるのは、人間の個人差によることを理解する。
・人間の個人差は、人間の多様性の広さと深さとして捉えることができることを理解する。
・環境の多様性という考え方も大切であることを理解する。

【キーワード】
個人差、特性,志向性,状況,環境

執筆担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)
放送担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)

第4回 ユーザを知る4:科学的方法の基礎としての観察


・ユーザ調査は科学としての営みである、すなわち研究であることを理解する。
・科学的方法とは観察を基礎としていることを理解する。
・ユーザ調査における観察法の特徴や位置づけを理解する。
・情報学における研究方法論として、ユーザ調査法の特徴や位置づけを理解する。
・観察における信頼性と妥当性、観察によって得られた測定値の水準について理解する。

【キーワード】
科学、研究、情報学、観察、妥当性と信頼性、測定値の水準

執筆担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)
放送担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)

第5回 ユーザの心理を知る1:感覚・知覚、感情・感性の心理学的測定


・ユーザ評価において、ユーザの感覚・知覚、感情・感性を知ることの重要性を説明することができる。
・感覚・知覚、感情・感性の測定・評価課題に対して適切な方法を構成することができる。

【キーワード】
感覚・知覚、感情・感性、心理学的測定法

執筆担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)
放送担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)

第6回 ユーザの心理を知る2:質問紙法


・ユーザ調査における質問法の位置づけについて理解する。
・質問紙法とインタビュー法とは質問法であることを理解する。
・質問紙の作成と調査の実際について理解する。

【キーワード】
質問法、質問紙法、インタビュー法

執筆担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)
放送担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)

第7回 ユーザの心理を知る3:インタビュー法


・インタビュー法の分類について理解する。
・インタビュー法の進め方について理解する。

【キーワード】
構造化インタビュー、半構造化インタビュー、非構造化インタビュー、グループインタビュー、インタビューガイド

執筆担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)
放送担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)

第8回 ユーザの認知を知る1:言語プロトコル法・視線分析法


・情報機器のユーザ調査にあたり、課題分析を行う必要性を理解する。
・ユーザ調査において、課題解決の結果と過程とについてそれぞれデータを収集できることを理解する。
・課題解決の過程に関するデータ収集法として、言語プロトコル法と視線分析法とについて理解する。

【キーワード】
課題分析、結果と過程(認知プロセス)、言語プロトコル法、視線分析法

執筆担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)
放送担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)

第9回 ユーザの認知を知る2:実験法


・実験と実験計画法とは独立であることを理解する。
・実験計画法の基本的な概念を理解し、具体的な実験を計画できるようになる。

【キーワード】
因果関係,仮説、統制,独立変数,従属変数,実験計画

執筆担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)
放送担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)

第10回 ユーザの日常生活を知る1:ログ分析


・ログデータを収集し分析することで、ユーザの日常生活との関係について調査できることを理解する。
・ログデータは、時間情報付きのデータであることを理解する。
・ログデータから研究に必要な情報を抽出する方法について理解する。

【キーワード】
ログ(ログデータ),ネットワーク,探索的データ解析,テキストマイニング

執筆担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)
放送担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)

第11回 ユーザの日常生活を知る2:談話分析、日記・日誌法


・日常生活が言葉のやり取りによって営まれていることを理解する。
・日常生活におけるユーザ調査法として、談話分析の特徴を理解する。
・日常生活におけるユーザ調査法として、日記法・日誌法の特徴を理解する。

【キーワード】
談話分析,会話分析、日記法,日誌法

執筆担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)
放送担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)

第12回 ユーザの日常生活を知る3:事例研究・エスノグラフィー・実践研究


・ユーザ調査法における事例研究・エスノグラフィー・実践研究の位置づけを理解する。
・ユーザ調査法の枠組みを柔軟に考える方法を理解する。

【キーワード】
事例研究、エスノグラフィー、実践研究

執筆担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)
放送担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)

第13回 ヒトとしてのユーザを知る:生理学的測定


・ユーザ調査において、ヒトとしてのユーザについて評価することの必要性を理解する。
・ユーザ調査における、生理心理学的測定と神経心理学的測定の位置づけについて理解する。

【キーワード】
生理学、生理心理学、神経心理学、検査法

執筆担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)
放送担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)

第14回 ユーザを知りつくす:多面的観察


・多面的観察の必要性を理解する。多面的観察では、さまざまなデータを時間推移表にまとめ分析することを理解する。
・多面的観察の応用問題として、エラー分析・事故分析について学ぶ。

【キーワード】
多面的観察、時間推移表、エラー分析、事故分析

執筆担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)
放送担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)

第15回 ユーザ調査法:まとめ


・使いやすさとユーザ経験という概念について理解する。
・人間中心設計プロセスの規格ISO9241-210について理解する。
・ユーザ調査の実務に必要なこととして、研究倫理や教示についての理解を深める。
・ユーザ調査の研究計画書の内容について理解する。

【キーワード】
ISO 13407,ISO 9241-210,研究倫理、教示、研究計画書

執筆担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)
放送担当講師名:高橋 秀明(放送大学教授)

 

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メディア
テレビ
放送時間
2024年度 [第2学期](水曜)
17:15~18:00
単位認定試験提出方法
Web
単位認定試験期間
2025/01/19 09:00 ~ 2025/01/23 23:55
学習センター試験日/時限
2025/01/22  4時限
 (13:15~14:05)
学部・院
科目区分
(’24カリ) 
コース科目 専門科目 情報  
科目コード
1579460
ナンバリング
320
単位数
2単位
単位認定試験平均点
 
インターネット配信
あり
改訂回
全15回
改訂内容
 
履修制限
データの分析と知識発見(’20)の単位修得者は履修不可

 

 

 

データの分析と知識発見(’24)

 

Introduction to Data Analysis('24)

主任講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)

【講義概要】
現在、ICTの進歩に伴い、大量のデータが収集、蓄積され、それを元に大量の計算がなされ多くの情報・知識を得ることができるようになった。現在氾濫するデータや情報にどう接し、それとどう付き合っていくべきなのか、また、そういった情報を抽出するためにはどういった処理をすれば良いのか、といった事について、具体的に演習を通して身につけることを目指す。

【授業の目標】
大量のデータをどのように処理し、分析するのか、またそういった分析をすることで、どういった知識が抽出できるかについて、具体的な実践を通して身につけることを目標とする。

【履修上の留意点】
データ分析の手法を説明するとともに、Rを用いて実際の分析の手順についても説明する。理解するには大学初年次程度の数学の知識や基本的なパソコン操作が行えることを前提として講義を行う。
※この科目は、情報コース開設科目ですが、心理と教育コース、社会と産業コース、自然と環境コースで共用科目となっています。

各回のテーマと授業内容

第1回 R と RStudio の基本操作


R と RStudio を用いて、データ分析を行う方法について説明する。R で命令を実行する方法として、まず、Console での対話型処理について説明し、次に、一連の処理を行うときに便利な R スクリプトについて説明する。最後に説明と命令をセットにしてレポート等に残すRマークダウンについて説明する。

【キーワード】
変数、代入、型、R スクリプト、R マークダウン

執筆担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)
放送担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)

第2回 R を用いた行列の計算


この教材では今後、分散共分散行列など行列を用いることも多くある。そこで、線形代数の基本的な事柄として、行列、固有値固有ベクトル、行列の対角化について述べる。 また、Rにおける行列計算の方法について述べる。

【キーワード】
行列、固有値固有ベクトル、対角化、正定値行列

執筆担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)
放送担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)

第3回 ファイルの読み込みとデータフレーム


長方形の形をした表形式のデータ型である データフレームについて説明し、ファイルに書かれたデータを R で読み込む方法について説明する。そして、読み込んだデータを分析の方法に応じて変形する方法について 説明する。

【キーワード】
データフレーム、パッケージ、 ファイルの読み込み、パイプ演算子

執筆担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)
放送担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)

第4回 データの視覚化


データの持つ特徴を視覚的に表現する方法がグラフである。R ではグラフの種類に違いがあっても共通の文法に則って書くことができるように設計された ggplot2 というパッケージがある。 散布図、棒グラフ、ヒストグラム、箱ひげ図、円グラフといった代表的なグラフを作成する方法について説明する。

【キーワード】
散布図、棒グラフ、ヒストグラム、箱ひげ図、円グラフ

執筆担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)
放送担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)

第5回  確率分布


データを分析する際によく利用される確率分布について概説する。R では様々な確率分布について、その分布に従う乱数を発生させる関数が提供されている。そこで、こうした乱数を用いて確率分布同士の関係を見るシミュレーションについて説明する。 最後にファクター(因子)と呼ばれるデータ型について説明する。

【キーワード】
確率分布、標本分布、乱数、ファクター

執筆担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)
放送担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)

第6回 アソシエーション分析


2種類のデータ間の関係を調べる方法として相関係数や共分散があるが これらは関係の強さを調べるものであり、どちらがもう一方に影響を与えるという因果関係を調べるものではない。 そこで、データから「 A ならば B である」という関係を抽出するアソシエーション分析について説明する。


【キーワード】
支持度、信頼度、期待信頼度、リフト値

執筆担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)
放送担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)

第7回 決定木


決定木とはルールを木の構造で表すものである。まず、データの持つ特徴を表現する方法がなぜ木という形になるのかについて説明し、続いてデータからこうした木構造を導く方法について説明する。

【キーワード】
グラフ、木、分類木、回帰木、ジニ係数

執筆担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)
放送担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)

第8回 回帰分析(1)


回帰分析とは、データの中のある値を他の変数の重みつきの線形結合によって表現しようとする方法である。この章では説明変数が1つの単回帰分析を中心に説明する。係数がどのようなときに求まるのか、また当てはまりの評価の方法について述べる。

【キーワード】
単回帰分析、決定係数、説明変数、目的変数、サンプルサイズ

執筆担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)
放送担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)

第9回 回帰分析(2)


説明変数が複数ある場合の重回帰分析について説明し、説明変数同士の関係を見る方法として偏相関係数について説明する。重回帰分析の例として非線形関数の多項式近似を行う方法について説明する。最後に回帰係数の検定について述べ、Rでシミュレーションを行う方法を説明する。

【キーワード】
相関係数多項式近似、自由度、信頼区間


執筆担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)
放送担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)

第10回 回帰分析(3)


最尤法について述べる。予測誤差が正規分布に従うとした場合に最小二乗法による線形回帰と最尤法と一致することを説明する。その後ロジスティック回帰について説明する。 また、観測されたデータを訓練用と検証用に分ける方法について述べる。

【キーワード】
最尤法、尤度関数、ロジスティック回帰、交差検証法

執筆担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)
放送担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)

第11回 ニューラルネットワーク


人は学習することで、最初はできないこと・機能を後から獲得することができる。学習をモデル化し、データをもとに機械がその関係性などを学ぶ機械学習について、ニューラルネットワークを例に述べる。データからルールを学び予測する方法について説明する。

【キーワード】
機械学習最急降下法、汎化、過学習

執筆担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)
放送担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)

第12回 主成分分析


データによっては、非常に多くの項目からなる多次元のデータを扱うことがある。多次元のデータから持っている情報量をそのままに次元を減らす方法として主成分分析がある。その主成分分析の考え方について説明する。


【キーワード】
主成分分析、次元圧縮、分散共分散行列、 相関行列

執筆担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)
放送担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)

第13回 因子分析


得られたデータの値を予測するというだけでなくデータから、なぜそのような結果になったのかという、データに潜む要因を知りたいこともある。この章では因子分析について述べる。 因子分析の概要、および因子負荷量の計算について説明する。

【キーワード】
因子分析、因子負荷量、カイザーガットマン基準、 因子の回転

執筆担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)
放送担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)

第14回 距離データの可視化


要素間の距離が与えられたデータをグラフ化する方法について述べる。距離から座標を求める方法として多次元尺度法について述べる。また、後半では座標を求めるのではなく、樹形図として表す階層的クラスター分析について述べる。


【キーワード】
距離の公理、樹形図、ヤングハウスホルダー変換、ウォード法

執筆担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)
放送担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)

第15回 データの分類


非階層的クラスター分析としてデータを k 個のグループに分ける k 平均法 について説明する。また k 近傍法について説明し、 同じ例題を、分類木、ニューラルネットワークの4種類で分類し、その結果について比較を行う。

【キーワード】
k 平均法、k 近傍法、混同行列、F 値

執筆担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)
放送担当講師名:秋光 淳生(放送大学准教授)