コーチ

コーチが、IMD Executive MBAではあるということだったので、そこが大変興味深い

そんなにすごいならやってみたい

 

 

教授たちやコースディレクターもアカデミックな能力はもちろん、リーダーとしても、教育者としても素晴らしく、人として尊敬できる人達ばかりだった。

 

勉強の内容が面白かった。特にリーダーシップという科目は「人間とは?私とは?」というような人間や自分自身の本質を考えていく科目で、本当に面白かった。「私はどんな人間なのか?」会社のリーダーシップ研修でもやったトピックだけど、進め方や深さが全く異なるもので、進めていくと今まで気が付かなかった自分に出会うことができる。

 

この科目はIMDのEMBAの中でも一番割合の大きなもので、一人に一人の専門のコーチが付く。コーチは心理学をバックグラウンドにもつカウンセラーのような人で私の場合はアメリカの大学の先生であった。守秘義務契約を交わし、コーチと話すうちにいつの間にか今まで気が付かなった、無意識のうちにしていた判断や好き嫌いが見えてくる。自分や人間を知ることで、コミュニケーションや判断をより冷静に行うことができる。また、自分らしいリーダーシップもわかってくる。この科目はIMDが終ってもつづけていきたいと思うくらい、価値のあるプログラムでIMD EMBAでしか味わえない、看板といってもいいプログラムだと思う。

 

 

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IMD EMBAを卒業してみて (その2)

 

こんなに忙しく、大変なんだけど、不思議なことに勉強は楽しかった。一つには学校に対する信頼がある。教授たちやコースディレクターもアカデミックな能力はもちろん、リーダーとしても、教育者としても素晴らしく、人として尊敬できる人達ばかりだった。学ぶ姿勢さえ持っていれば、IMDは後押ししてくれるだろうと信じていた。実際プログラムが始まる前にIMDは「REDOはもう一度学ぶチャンスなので、しっかり活かしてください。みんなが成長できると信じて、REDOをつけています」と言われた。本当に授業についていけない人はAMCのテストの段階で落ちるか、学校に呼び出されて話をされるそう。私の場合はレポートのフィードバックの厳しい内容の中にも「レポートにエネルギーは感じるが、まだそのエネルギーを昇華できていない。もっとこうやって考えなさい。」という言葉あったので、学校が私に一段のプレッシャーをかけて成長を後押してしてくれていると前向きにとらえていた(楽天的なんです)。実際、フィードバックに対して質問すると、懇切丁寧に教えてくれる。

学校を信頼して、「まあ、IMDがもう少し考えろというならもう少し考えよう」と素直に受け取って、考えながら自分の考えを文章にしてみる。実際、REDOを受けて、レポートをフィードバックに添って再考すると新たな発見がある。REDOをもらうと悲しいけど、もう一回課題を見直す機会があるので、それはそれで楽しみにしていた。

また、勉強の内容が面白かった。特にリーダーシップという科目は「人間とは?私とは?」というような人間や自分自身の本質を考えていく科目で、本当に面白かった。「私はどんな人間なのか?」会社のリーダーシップ研修でもやったトピックだけど、進め方や深さが全く異なるもので、進めていくと今まで気が付かなかった自分に出会うことができる。「自分がなんでこんなことをしていて、なんでIMDを選んで、何で今の会社でアメリカにいるのか」が見えてくる。そして自分の特徴的な考え方がどうやって築かれたのかも分かってくる。この科目はIMDのEMBAの中でも一番割合の大きなもので、一人に一人の専門のコーチが付く。コーチは心理学をバックグラウンドにもつカウンセラーのような人で私の場合はアメリカの大学の先生であった。守秘義務契約を交わし、コーチと話すうちにいつの間にか今まで気が付かなった、無意識のうちにしていた判断や好き嫌いが見えてくる。自分や人間を知ることで、コミュニケーションや判断をより冷静に行うことができる。また、自分らしいリーダーシップもわかってくる。この科目はIMDが終ってもつづけていきたいと思うくらい、価値のあるプログラムでIMD EMBAでしか味わえない、看板といってもいいプログラムだと思う。

いわゆる経営学の科目も実際の仕事に添ったものをレポートにするので同僚にインタビューをしたりと面白いプロジェクトを勉強しながらやっているようで、あきなかった。ただ、レポートの量も多く、求められる深さも深いので、仕事、子育てをしながら両立するのは本当にきつかった。それでも一つ一つ課題が終っていって、その都度自分の成長を実感できたり、今まで見えてなかった世界が見えたりと、前進しているがわかると不思議と大変なのにも負けず、続けることができた。

もう一つ、IMD EMBAの学びのポイントにクラスメートとの協働作業がある。EMBAの間に何回もチームを組んで、チームで課題をこなすことがある。毎回、誰と組むのかは学校が決めるのだが、基本的には違う人と組むようになる。クラスメートは世界中からきているが、その多くは「私が一番になりたい!」と思っている人たちで、時に扱いずらく、時に頼りがいのある人たちである。チームが組まれると毎回山あり、谷ありで、大体1回は喧嘩をして、課題が終ったらみんなで飲みに行ってお互いを称えあうというのが常だった。私も何回か頭にきてクラスメートに詰め寄ったり、逆に詰め寄られたりしたが、毎回良い思い出として消化できた。自分のなかで一番刺激になったのは、クラスメートがあまりにエネルギーにあふれていて、頭が良くて、しかも時には良い奴だったりすることだ。「合格点さえとれればいいじゃん」という姿勢で臨む私にとって「絶対に一番になる」という気概を常に持っているクラスメートはまぶしくて、時についていけなかった。課題の最後には相互のフィードバックがある。「あなたのここが良かった、ここはもっとこうしたほうがいい」というフィードバックを、チームメイトで行うのだが、みんな真剣に前向きなフィードバックをくれて、参考になる。そして、そのあと仲間と夜中まで飲みに行くのだ。こういうクラスメートと一緒に勉強できて、これからも友達として一生付き合えるのは本当にPricelessだ。

3つ目のREDOの後は順調に良い成績を出すことができ、Probationもほどなく解けた。そのころになるとレポートのコツもわかってきて、「ここまで書けたら大丈夫だろう」という感触もわかってきた。最後はスイスで卒業式を含めた1週間のプログラムである。相変わらず朝から晩まで授業が詰まっているし、Swiss Armyと共同のプログラムがあったりして、忙しいがあと少しで卒業できるというワクワク感が勝り、全く苦にならなかった。そして卒業式になる。「あー、あの苦しかったのが終っちゃうのが信じられない」というなんかうれしいような寂しいような複雑な気持ち。ただ、辛い中やり切ったという実感が押し寄せてきて、とにかく今日ははじけようと心に決めた。クラスメートもそれぞれに辛かったようでみんな卒業証書を受け取るとガッツポーズを作っていた。その日は朝の4時まで飲んで、踊った。翌日は朝の8時にはチェックアウトをし、家族の待つカリフォルニアに帰らなければならない。宿泊しているホテルへ向かうタクシーの中、「やっと終わった。次は何をやろう?」と思っている自分に気が付いた。そう、IMDのEMBAは卒業で終わりではない。むしろ卒業した後に新たな一歩を踏み出せるように、自分でエネルギーを作り出し、蓄えて、正しい方向に向けさせる訓練をするプログラムだ。卒業して数時間で、肉体的には疲れていながらも精神的には充実して、新たなチャレンジに向き合おうとしている自分に気が付き、このプログラムのすごさを実感した。IMDとプログラムで出会えた人、支えてくれた家族に感謝している。とかいいつつ、まずはAvengersの映画でも全部見ちゃおうかな。

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