ドイツでの研究者

 ドイツで宇宙を研究される日本人の話を伺った


「 真に独創的な研究は、最初は誰にも評価できない。その様な研究 が、競争的資金を勝ち取る可能性は、限りなく低い。 」という点は、腑に落ちるところがある


私も、企業内部で新規ビジネスを立ち上げる際にも、承認者が評価できなくて、企画より先に進まないケースを多々見てきたし、聞いてきた
スポンサーを納得させないといけないというロジックも分かるし、そういうのを振り払ってでも進むような突破力、熱意が必要というのも分かる
寛容というか、余裕というか、大局観というか、そういったものが求められているのだろうと思う


「 学者とはほとんどの人にとってみれば、とるに足らないささいなことが、好きで、好きで、好きで、好きで、あまりにも好きすぎて、その追求を仕事にしてしまった人たちのことです」
「 僕たち学者のよろこびは、自分が知りたいことを、 自分の手で明らかにすることです。 」
「 発見は、人類共有の財産として消費されます。それは、学者のよろこびです 」
「 実生活の役にはたちませんが、それに興味がある人にとってみれば、生活にうるおいを与え てくれるもの 」
 
「 必要なときに、必要なだけ、使ってもらえれば幸いです 」

「 現在の宇宙の組成の7割は、 物質ですらない 不可思議なエネルギーで 満ちている! 」

といったお言葉が印象に残った

こういうお話をして頂けること、そういった場を提供してくれること、は大変ありがたい


以下引用
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  基礎研究に対する日米独の研究機関、大学の体制、仕組みの違い
  

 • 米国は、競争的資金至上主義。研究費を取ってこない研究者は、存在価値 などない、とみなされる。
 • 何を発見したか・何を成し遂げたかではなく、どれくらいのお金を取ってきたかが、研究者の評価の基準になってしまっている。
 • でも、真に独創的な研究は、最初は誰にも評価できない。その様な研究が、競争的資金を勝ち取る可能性は、限りなく低い。
 • 競争的資金の審査をする研究者が理解できなければどうしようもない。 でも、そんな研究は真に独創的ではない!  

 

  一例: 新型コロナウィルスのワクチンに使われている 「メッセンジャーRNA」という新技術の確立に 本質的な貢献をしたカタリン・カリコ博士は、 長い間、競争的資金を得られなかった


  新型コロナウィルスワクチンが短期間でできたのは、アメリカが多額の資金を 投入したからだと言われています。
 • 全然、違います! 研究者が、何十年間もコツコツと基礎研究を積み上げて きたからです。なんでもお金で解決できると思ったら、大間違いです。
 • 日本はワクチンに関しては何もできず、お金で買うことしかできませんでした。 それと、日本では基礎科学が危機に瀕していることとは、繋がっています。

• しかし、結局は「ワクチンをお金で買って感染を収束できた」ということが 成功体験として残ってしまい、今後も基礎研究がおろそかにされてしまうの ではないかと、心配しています。  

 

 • 基礎研究とは、役に立とうが立つまいが、学者が自分の信念に基づいて、人類の知識の地平線 を広げる活動です。
 • 最新の例:新型コロナウィルスのワクチン 
• ずっと誰にも見向きもされなかった、ある一人の研究者の物語です。

 • 世界が、新型コロナウィルスのパンデミックの脅威に晒されることは、誰にも予想できません でした。そして、彼女の技術(メッセンジャーRNA)が、こんなにも短期でワクチンとして実用化できることも、誰にも予想できませんでした。
 • しかし、彼女がコツコツと研究していなかったなら、世界は今頃どうなっていたのでしょう?
 • 何が役に立つかなんて、誰にもわからないのです。しかし、世界のどこかで、誰かが基礎研 究をしていることの重要性は、実感してもらえるのではないでしょうか?   

 

  しかしドイツでも、心配な動きがある。
 • 現在は政府の基盤的資金が手厚いですが、10年ちょっと前に始 まった「エクセレント・イニシアティブ」で大学を格付けしようと する動きがあります。
 • ドイツでは大学間に格の違いはなく、どの大学でも十分な教育を受けられる、ということが前提だったはずですが、それが崩れつつあ ります。日本では、大失敗だった「集中と選択」の様に、一部の大学に資金が集中するようになると、ドイツ全体の研究レベルも低下 する可能性があります。   

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そういえばドイツでは、東大京大とかそういうのは聞かない

世界には色々な物差しがあるものだと改めて思う