株価が上がると皆が思っている時には、安全資産として位置付けられる金にはマネーは流れないというのがセオリー
今は状況を見る限り、マーケット参加者は、相場がクラッシュすると思っている
又は、マネーが溢れすぎて本当に行き場を失っている
中央銀行からマネーが大量に出ていて、もう株価は本来の機能を失っている
需要と供給のロジックで価格が決まっている
個社の将来価値とか全然ロジックとして成り立たなくなっている
金融経済からはもう実体経済の現実は見えない
そもそもマネーは信用が原則
皆がこの紙切れがマネーだと思っていないとマネーたり得ない
金と交換出来るからこの紙をその交換価値と同様に扱ってね、と昔はやっていた
そうじゃないと皆紙切れの価値の普遍性を信じなかったから
でも金の絶対量は限られてるし、もう充分に人々は紙切れをマネーと信じるようになったから金本位制を多くの国ではやめた
マネーは、お金という漢字表記で、金だという歴史を現代に残してはいるが
不安が世界中にあることが金相場から分かる
大恐慌など昔は株価暴落が、人々の不安心理を表現していたが、今回は中央銀行マネーでそれが見えなくなっている
金相場高騰の意味が私の理解があっているとすると、少なくとも市場参加者が不安に思っていることが広く世に広まると、それが現実になる
それは世の中の秩序を保つ観点からは絶対に避けたい
景気は気から、である
市場心理をコントロールする意味では、株価を暴落させないのは心理面での不安を和らげる効果があり良い
しかし、金相場高騰が意味するものを人々はかぎ取り始めていることは、興味深い
かつてのドイツではマルクがスーパーインフレを経験した
大量にマネーを擦りすぎると何が起きるかは歴史が教えてくれる
株価暴落を防ぐだけでなく、大量マネーがもたらす副作用についても先行着手し始めてくれていることを願う
不安が広がる中では特に、信用がキーワードになると思う