ドイツの芸術文化支援

3月23日、ドイツ連邦政府のグリュッタース文化大臣は、「アーティストは今、生きるために必要不可欠な存在だ」と述べ、零細企業、自営業者向けの緊急支援枠500億ユーロ(6兆円)を芸術、文化領域にも適用するなど3本の柱からなる支援策を発表

 

連邦政府だけでなく、各州や地方自治体も独自の財源やノウハウを使った芸術文化支援策を打ち出している

 

州によっては手続きに時間がかかることや支援対象とならず申請すら出来ないアーティストもいる

 

5月9日にメルケル首相は、改めて芸術文化関係者と市民に向けて演説

 

ドイツでは、自動車産業、機械産業につぐ重要な産業が文化創造経済

 

・6,800館の博物館や美術館

・プロオーケストラが130団体

・市立州立だけで300の劇場

・映画館は4,800以上

・120万人の労働者、企業数は25万6千に及ぶ

 

これらを通じた1005億ユーロ(12兆円)が年間の価値創出額

 

・自動車は、1667億ユーロ

・機械産業は、1071億ユーロ

・金融サービスは、752億ユーロ

・化学産業は、506億ユーロ

・エネルギーは、479億ユーロ

 

ドイツには、人々は芸術や文化を受動的に鑑賞するのではなく、芸術文化を通じて自分と違うものの見方に接し、主体的に考える力を養うべきという考え方がある

芸術文化を通じて未知のものや多様な価値観と向き合い共生社会を築くための基盤をつくってきたのだ

 

芸術文化により、過去をよりよく理解し、未来に全く新しい眼差しを向けることが出来る